こんにちは。今日は少し真面目なお話を、でもできるだけ優しくお伝えしたいと思います。
あなたの銀行口座に眠っているお金、実は毎日少しずつ「疲れて」いるって知っていましたか?
なぜ、お金を眠らせてはいけないのか
「貯金が一番安心」——私たちの多くがそう教わってきました。もちろん、それは間違いではありません。でも、時代は少しずつ変わってきています。
銀行の普通預金の金利は、今やほとんどゼロ。一方で、物の値段は少しずつ上がっています(これを「インフレ」といいます)。つまり、ただ置いておくだけのお金は、実質的に価値が目減りしているんです。
例えば、100万円を銀行に10年間預けても、利息はほんの数百円。でも10年後、その100万円で買えるものは、今より少なくなっているかもしれません。
そこで大切になってくるのが、「資産を働かせる」という考え方なんです。
「働く資産」って、どういうこと?
働く資産とは、あなたが寝ている間も、遊んでいる間も、あなたのためにお金を生み出してくれる資産のことです。
具体的には:
- 株式の配当金(会社があなたに利益を分けてくれる)
 - 投資信託やETFの分配金
 - 債券の利子
 - 不動産の賃貸収入
 - その他、新しい形の投資商品からの収益
 
こうした収入を「不労所得」と呼ぶこともありますが、私は「お金が頑張ってくれている収入」と考えています。あなたの代わりに、お金が働いてくれているイメージです。
はじめる前に、ちょっと準備を
でも、焦らないでくださいね。資産を動かす前に、3つだけ整えておきたいことがあります。
1. 緊急時のお金は確保しておく
万が一の病気や失業に備えて、生活費の3〜6ヶ月分は「すぐ使えるお金」として取っておきましょう。これは投資に回さず、普通預金などに置いておくのが安心です。
2. 高い金利の借金があれば、先に返す
もしカードローンなど高金利の借金があれば、投資より先にそちらを返済する方が賢明です。年利15%の借金を抱えながら年利5%の投資をしても、差し引きマイナスですからね。
3. 自分のリスク許容度を知る
「投資したお金が一時的に減っても大丈夫?」と自問してみてください。夜も眠れなくなるようなら、それは投資額が多すぎるサインです。まずは「失っても生活に困らない金額」から始めましょう。
資産を働かせる、7つの方法
さて、いよいよ本題です。初心者の方でも始めやすい方法を、優しい順にご紹介しますね。
1. インデックス型の投資信託・ETF
これが一番のおすすめです。日本や世界中の会社に少しずつ分散して投資できる商品で、プロが管理してくれます。
有名なものとしてはiSharesやVanguardのETFがあり、世界各国の株式や債券に低コストで分散投資できます。月1万円からでも始められ、時間をかけてコツコツ積み立てることで、複利の力が働きます。
こんな人におすすめ: 投資が初めての人、手間をかけたくない人
2. 配当株への投資
安定した会社の株を買って、年に数回もらえる配当金を楽しむ方法です。日本株なら株主優待(お米やギフト券など)がもらえる会社もあります。
配当金は再投資することで、雪だるま式にお金が増えていく「複利効果」が期待できます。
こんな人におすすめ: 定期的な収入が欲しい人、特定の会社を応援したい人
3. ロボアドバイザー
WealthNaviやTHEOなどのロボアドバイザーは、初心者が手間少なく資産を分散運用でき、自動リバランスなどのサポート機能があります。
質問に答えるだけで、あなたに合った投資プランを自動で組んでくれます。その後の管理もほぼ自動なので、「考えるのが面倒」という方にぴったりです。
こんな人におすすめ: 投資の知識がない人、忙しい人
4. 債券
国や会社にお金を貸して、利子をもらう投資です。株よりリスクが低めで、安定志向の方に向いています。
こんな人におすすめ: リスクを抑えたい人、年配の方
5. 不動産クラウドファンディング
実際に物件を買わなくても、少額から不動産投資に参加できる新しい仕組みです。賃貸収入の一部を分配金として受け取れます。
こんな人におすすめ: 不動産に興味があるけど大金は出せない人
6. ソーシャルレンディング
個人や企業にお金を貸して利息を得る投資です。利回りは高めですが、貸し倒れのリスクもあるので、慎重に選びましょう。
こんな人におすすめ: ある程度リスクを取れる人、高めの利回りを狙いたい人
7. 外貨預金・外貨建て資産
円だけでなく、ドルやユーロなど複数の通貨で資産を持つことで、為替の変動リスクを分散できます。
こんな人におすすめ: 将来海外で暮らす予定がある人、円安に備えたい人
小さく始めて、ゆっくり育てる
投資の世界で大切なのは、「完璧を目指さないこと」です。
最初は月5,000円でも、1万円でもいいんです。まずは一歩を踏み出すこと。そして、少しずつ学びながら、自分に合った方法を見つけていくこと。それが何より大切です。
私がおすすめしたいのは「ドルコスト平均法」という方法。毎月決まった額を自動で積み立てることで、価格が高い時も低い時も平均的に買えるので、リスクが和らぎます。
不安なときは、この本を手に取ってみて
投資を始めると、不安になることもあるかもしれません。そんな時、優しく寄り添ってくれる本をいくつかご紹介します。
『The Psychology of Money(サイコロジー・オブ・マネー)』モーガン・ハウセル著は、お金やリスク、判断の心理面を物語形式で学べる本で、投資判断のミスを避けやすくなります。
『金持ち父さん貧乏父さん』ロバート・キヨサキ著は、資産と負債、キャッシュフローを再定義し、働く資産を重視する思考を促す古典的名著です。
日本語の本なら、配当株投資や不労所得をテーマにした入門書もたくさん出ています。図書館で借りてみるのもいいですね。
あなたのお金に、小さな使命を
最後に、こんなふうに考えてみてください。
あなたの銀行口座で眠っているお金たちは、実は「何か役に立ちたい」と思っているかもしれません。世界のどこかで新しいビジネスを応援したり、人々に住まいを提供したり、社会を良くする活動に参加したり。
資産を働かせるというのは、お金に小さな使命を与えてあげることなんです。
そしてその結果として、あなた自身の未来も少しずつ豊かになっていく——そんな素敵な循環が生まれます。
今日からできる、最初の一歩
さあ、あなたも今日から始めてみませんか?
- まずは証券口座を開設してみる(ネットで簡単に開けます)
 - 少額からインデックス型投資信託の積立を設定する
 - 月に一度、自分の資産をチェックする習慣をつける
 
3年後、5年後、10年後——あなたのお金が、あなたのために頑張ってくれている姿を想像してみてください。きっと、今日の小さな一歩が、大きな安心に変わっているはずです。
お金は眠らせず、優しく起こして、一緒に未来を歩んでいきましょう。
あなたの投資の旅が、穏やかで実り多いものでありますように。
P.S. 投資には必ずリスクが伴います。この記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。実際に始める際は、ご自身でしっかり調べるか、専門家に相談することをおすすめします。焦らず、ゆっくりと。それが一番です。