夜泣き・離乳食・トイトレ、乳幼児期の3つの壁をどう乗り越えたか

結論

夜泣き・離乳食・トイトレは、やり方を変えるより「タイミングと期待値」を見直す方が、親も子も楽になります。完璧な進め方はなく、うちでうまくいった小さな工夫を3つのテーマに分けてまとめました。

夜中に何度も起こされる、「いつ終わるの」という気持ち

夜泣きがひどい時期、わたしは毎朝「今夜こそ寝てくれるかな」と祈るように布団に入っていました。

そしてだいたい期待は裏切られる。深夜2時、3時、4時と起こされ、朝には頭が重く、仕事への申し訳なさと疲れが混ざった変な罪悪感で一日が始まる、そういう日が続きました。

夜泣きには「必ず○週間で終わる方法」はありません。これは小児科学会のガイドラインでも「個人差が大きく、経過観察が基本」とされていて、魔法の解決策は存在しないのが現実です。

ただ、夜泣きの背景については研究が積み重なっています。乳幼児の睡眠は「浅い眠り(レム睡眠)」の割合が成人より高く、生後6か月ごろまでは90〜120分ごとに眠りが浅くなるサイクルが繰り返されます(出典: 日本睡眠学会の乳幼児睡眠に関する解説資料)。

浅くなったタイミングで何かが気になると、そのまま覚醒して泣く。つまり「泣かせないようにする」より「覚醒したときに再入眠しやすい環境を整える」方向に気持ちを向けると、少し楽になりました。

うちで試して変化を感じたのは、寝室の音環境を整えることでした。ホワイトノイズを流すアプリをスマホで使い始めたところ、夜中の覚醒後に泣き続ける時間が体感的に短くなりました。エビデンスの強さはケースによりますが、ホワイトノイズが乳幼児の再入眠を助ける可能性については複数の研究で報告されています。

ただ、音量には注意が必要です。American Academy of Pediatrics(AAP)は、乳幼児のそばで使う音発生機器については50デシベル以下を目安として推奨しています(出典: AAP公式サイト)。

注意

夜泣きへの対応として「泣かせておく(ファーバー法)」などの方法も海外では広く紹介されています。ただし、月齢・子どもの性格・家庭環境によって合う合わないがあります。試す際は小児科医に相談しながら進めるのが安心です。

もう一つ、自分自身への向き合い方として助かったのは、「この夜泣きには終わりがある」という事実を繰り返し思い出すことでした。厚生労働省の乳幼児栄養調査(2015年)では、夜泣きの頻度は生後6か月前後をピークに、1歳半以降は大幅に減少する傾向が報告されています。

うちの場合も、1歳3か月ごろから夜中の起床回数が週に1〜2回になり、1歳8か月でほぼなくなりました。「うちはこうだった」というだけで、個人差は大きいです。ただ、「終わる」という見通しが持てるだけで、夜中に起きたときの気持ちの重さが少し違いました。

離乳食で「食べない」と向き合った6か月

離乳食を始めたのは生後5か月半でした。最初はおかゆ1さじからで、育児書通りに進めようとしていました。

3週間ほどで、思ったより食べてくれないことに気づきました。スプーンを口に近づけると顔を背け、口に入れても舌で押し出す。「食べさせなければ」という焦りが、食事の時間を苦しくしていました。

離乳食を食べない原因として小児科でよく説明されるのは、「舌押し出し反射(哺乳反射)の残存」です。これは4〜6か月ごろまで自然に起きる生理的な反応で、スプーンに慣れていないために起きることも多く、焦って量を増やしても逆効果になりやすいです(出典: こども家庭庁「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」)。

転換点になったのは、保健師さんとの1か月健診での一言でした。「食べることより、食事の時間を嫌いにさせないことが最優先」と言われて、ずっと抱えていた「食べさせなければ」という感覚が少し解けました。

そこからやり方を変えました。量を食べさせることをいったん諦め、口に入れる→飲み込む→嫌がらない、この3ステップを小さく積み重ねる方針にしました。

  1. Step 1: スプーンを「見せるだけ」の日を作る

    無理に口元へ持っていかず、スプーンを子どもの手の届くところに置いて触れさせるだけにしました。「食べるもの」より「遊ぶもの」として慣れさせる意識です。

  2. Step 2: 一口だけ食べたら「その日は終わり」にする

    もっと食べさせようとせず、一口でも口に入ったらその日の離乳食は終了。食事の場を「楽しかった」で終わらせることを優先しました。

  3. Step 3: 大人が食べているところを一緒に見せる

    食卓で一緒に座らせ、大人が食べる様子を見せる時間を作りました。「食べることは楽しいこと」という情報を視覚から伝えるイメージです。

生後8か月ごろから、食への興味が目に見えて変わりました。大人の食事を目で追うようになり、手を伸ばしてくるようになって、そこから離乳食中期の食材を少しずつ試していけるようになりました。

食べない時期は3〜4か月続きましたが、振り返ると「食べさせる」ことへの執着を手放せたタイミングが分岐点でした。

トイトレは「2歳になったら始めなければ」が最初の誤解だった

トイレトレーニングを本格的に始めたのは2歳4か月でした。育児書や周囲の話から「2歳になったら始める」というイメージがあって、2歳を過ぎた時点で準備を始めようとしたのですが、見事に失敗しました。

おまるに座らせても嫌がる、「トイレ行こうか」と声をかけると逃げる。1か月ほど続けて、毎回の声かけが義務的になってきたところで、いったん全部やめました。

あとから保育士さんに聞いて知ったのですが、トイトレの開始には「本人の準備状態」を確認するサインがあります。

  • おしっこの間隔が2時間程度開くようになった
  • 「ちっち」「うんち」など排泄を言葉や態度で知らせられる
  • 大人のトイレに興味を示す

この3つが揃っていると、スムーズに進みやすいとされています(出典: こども家庭庁「健やか親子21」関連資料)。うちの場合、2歳の時点でこのサインが揃っていなかったのが、最初のトイトレが空振りに終わった理由でした。

再開したのは2歳4か月で、このとき3つのサインが出そろっていました。最初の1週間は「トイレに座るだけ、できなくてもOK」を徹底して、成功してもしなくても「座れたね」とだけ言うようにしました。

2週間目からトイレで成功する回数が増え始め、1か月後には昼間のオムツが外れました。夜のオムツが取れたのはさらに3か月後でした。

トイトレで「失敗を叱らない」というのは多くの本に書いてあることですが、実際にやってみると、漏らした後の後始末をしながら声のトーンを保つのは相当難しいです。うまく声に出てしまった日もありました。

ただ、失敗した後に「次はトイレで教えてね」と淡々と伝えて次に進む、これを繰り返すことが結局いちばん子どもの負担が少ないと実感しました。

この記事のポイント

  • 夜泣きは「再入眠しやすい環境を整える」方向で考えると、親の気持ちが少し楽になる
  • 離乳食は「食べさせること」より「食事の時間を嫌いにさせないこと」を優先する
  • トイトレは月齢より「本人の準備サイン」が揃ってから始める方がスムーズ

「正解のやり方」を探すより、子どもを見ることが先だった

夜泣き、離乳食、トイトレの3つに共通して感じたのは、「正しい方法を見つければうまくいく」という思い込みが、かえって親を焦らせるという点でした。

方法の前に、今の子どもの状態を見る。その子が今何を必要としているか、何を嫌がっているかを観察する。そこが合っていれば、方法はどれでも大差ないことが多かったです。

育児の情報は多く、読めば読むほど「これもやらなきゃ」「あの方法を試してないな」という気持ちになりやすいです。わたし自身もそうでした。でも、情報を探す時間より、子どもの機嫌がいい時間を一緒に過ごす時間の方が、後から振り返ると意味があったと感じます。

うまくいかない日は続きます。今日できたことが明日できなくなることもあります。でも、乳幼児期のこういう時間は思ったよりずっと短くて、気づいたらもう次のステージに移っています。


※本記事は2026-05-24時点の情報に基づきます。制度・サービスは変更されることがあります。

育児に正解はありません。本記事の体験は一例で、お子さんやご家庭の状況に合わせて参考にしてください。


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まとめ

  • 夜泣きは「終わりがある」と知っておくだけで、深夜の対応の気持ちが少し変わる
  • 離乳食は量より「食事を嫌いにさせない」ことを最初の目標にすると、焦りが減る
  • トイトレは月齢より「本人の準備サイン」を確認してから始めると空振りが少ない

乳幼児期の壁は、一つひとつが大きく感じられます。ただ、どれも「永遠に続くわけではない」という事実は、疲れた夜に何度も助けてもらいました。

今、夜泣きで眠れていないなら、その大変さはほんとうのことです。今日も、お疲れさまでした。

Photo by Richard Stachmann on Unsplash