宅建(宅地建物取引士)の勉強で、多くの人が最初につまずくのが専門用語です。「善意・悪意」「瑕疵(かし)」「建ぺい率」など、意味があいまいなまま過去問を解いても、選択肢の正誤がなかなか判断できません。逆に言えば、頻出用語の意味を先に押さえてしまえば、問題文の理解スピードは一気に上がり、得点も安定していきます。
この記事では、宅建試験でくり返し問われる用語を30個厳選し、「権利関係」「法令上の制限」「宅建業法」「税・その他」の分野別に、意味つきでまとめました。通勤・通学のスキマ時間にざっと目を通すだけでも、過去問演習の効率が変わってきます。記事の後半では、こうした用語をスマホでテンポよく暗記できる無料アプリ「単語なう」も紹介します。
宅建合格は「用語の理解」から始まる
宅建試験は50問のマークシート方式で、合格ラインは例年7割前後(おおむね35点以上が目安)です。問題の多くは、条文や制度の意味を正しく理解しているかを問う形で出題されます。つまり、用語の定義をあいまいに覚えていると、ひっかけ選択肢に引っかかりやすくなるということです。
特に「権利関係(民法)」は、日常では使わない法律用語が多く、初学者がもっとも苦戦する分野です。まずは用語の意味を一通りインプットし、そのうえで過去問を解くと、理解の定着が早くなります。以下の30語は、いずれも本試験でくり返し登場する基礎用語ばかりです。一語ずつ「自分の言葉で説明できるか」を意識しながら読んでみてください。
宅建の頻出用語30選(分野別まとめ)
権利関係(民法)でよく出る用語
- 善意(ぜんい):ある事実を「知らない」こと。日常語の善意(親切心)とは違い、法律では知らない状態を指します。
- 悪意(あくい):ある事実を「知っている」こと。善意の反対で、良い・悪いの意味ではありません。
- 意思表示(いしひょうじ):契約の申込みや承諾のように、法律上の効果を生じさせる意思を相手に伝える行為です。
- 代理(だいり):代理人が本人に代わって相手方と意思表示をやり取りし、その効果が直接本人に帰属する制度です。任意代理と法定代理があります。
- 時効(じこう):一定期間ある状態が続いたとき、その事実を尊重して権利の取得や消滅を認める制度です。取得時効と消滅時効があります。
- 瑕疵(かし):物のきずや欠陥のこと。隠れた瑕疵があると、買主は損害賠償や契約の解除を求められる場合があります。
- 解約手付(かいやくてつけ):契約を解除する権利を残すために交付する手付です。相手が履行に着手するまで、買主は手付を放棄し、売主は倍額を返して解除できます。
- 債務不履行(さいむふりこう):債務者が義務を果たさないこと。決めた時期に履行しない「履行遅滞」と、履行が不可能になった「履行不能」があります。
- 過失相殺(かしつそうさい):損害賠償で、債権者や被害者にも過失があるとき、裁判所が賠償額を減らしたり免除したりすることです。
- 危険負担(きけんふたん):契約後、当事者の責任でない理由で一方の債務が履行不能になったとき、その損害をどちらが負担するかという問題です。
- 抵当権(ていとうけん):占有を移さずに不動産を担保にし、他の債権者に優先して弁済を受けられる権利です。住宅ローンの担保が代表例です。
- 根抵当権(ねていとうけん):継続的な取引で生じる不特定の債権を、極度額の範囲でまとめて担保する抵当権です。
- 地上権(ちじょうけん):他人の土地で建物や工作物などを所有するために土地を使う権利です。物権なので地主の承諾なく譲渡できます。
- 地役権(ちえきけん):自分の土地(要役地)の便益のために、他人の土地(承役地)を利用する権利です。通行地役権が代表例です。
- 借地権(しゃくちけん):建物を所有する目的で土地を借りる権利(地上権または土地の賃借権)です。
- 留置権(りゅうちけん):他人の物を預かる人が、その物に関して生じた債権の弁済を受けるまで、その物を留め置ける権利です。
- 質権(しちけん):担保として受け取った物を弁済があるまで手元に留め、弁済がなければ優先して弁済を受けられる権利です。
- 連帯保証(れんたいほしょう):保証人が主たる債務者と連帯して債務を負う保証です。催告・検索の抗弁権や分別の利益がない点が普通の保証と違います。
- 相続(そうぞく):人の死亡で、その財産上の権利義務を相続人がまとめて引き継ぐことです。死亡した人を被相続人といいます。
- 遺留分(いりゅうぶん):兄弟姉妹以外の相続人に最低限保障される取り分です。原則は財産の2分の1(直系尊属のみのときは3分の1)です。
法令上の制限でよく出る用語
- 建ぺい率(けんぺいりつ):敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た面積)の割合です。
- 容積率(ようせきりつ):敷地面積に対する延べ面積(各階の床面積の合計)の割合です。
- 用途地域(ようとちいき):住居系・商業系・工業系など全12種類に分けて、建てられる建物を定めた地域の区分です。
- 市街化調整区域(しがいかちょうせいくいき):市街化を抑えるべき区域です。原則として開発や建築が制限されます。
- 開発行為(かいはつこうい):建築物の建築などのために行う、土地の区画形質の変更のことです。
宅建業法でよく出る用語
- 媒介契約(ばいかいけいやく):不動産の売主が業者に仲介を依頼して結ぶ契約です。一般・専任・専属専任の3種類があります。
- 営業保証金制度(えいぎょうほしょうきんせいど):取引の安全のため、宅建業者に供託を義務づける制度です。主たる事務所1,000万円+従たる事務所1か所につき500万円です。
- おとり広告(おとりこうこく):取引する気のない物件で客を集め、別の物件へ誘導する広告です。宅建業法などで禁止されています。
- クーリング・オフ:一定期間内なら申込みの撤回や契約の解除ができる制度です。宅建では事務所等以外でした買受けの申込みが対象です。
税・その他でよく出る用語
- 印紙税(いんしぜい):売買契約書など、法律で定めた課税文書を作成した人に課される国税です。
宅建用語が覚えられないときの3つのコツ
- 意味を一言で言い換える:「善意=知らない」「悪意=知っている」のように、自分の言葉で短く要約すると記憶に残りやすくなります。長い定義を丸暗記しようとしないのがコツです。
- 対になる用語をセットで覚える:善意⇔悪意、建ぺい率⇔容積率、履行遅滞⇔履行不能のように、ペアで覚えると違いが整理され、本試験でも混同しにくくなります。
- 毎日少しずつ反復する:用語暗記は一度に詰め込むより、毎日数分の反復が効果的です。一度覚えても時間が経つと忘れるため、間隔をあけて繰り返す「分散学習」を意識しましょう。
とはいえ、毎日コツコツ反復するのは、紙の参考書だけだとなかなか続きません。なぜ「アプリ」が用語暗記に向いているのか、少し掘り下げて説明します。
なぜ宅建の用語暗記に「アプリ」が効くのか
宅建の受験者は、その多くが働きながら独学で挑む社会人です。合格に必要な学習時間は一般に300〜400時間とされますが、フルタイムで働きながらこの時間を「机に向かう時間」だけで確保するのは、現実的にかなり大変です。だからこそ、合否を分けるのはスキマ時間をどれだけ学習に変えられるかになります。
人は覚えた用語をすぐ忘れる
心理学者エビングハウスの「忘却曲線」が示すとおり、人は一度覚えたことの多くを、数日のうちに忘れてしまいます。用語暗記でつまずく人の多くは、記憶力が悪いのではなく、忘れる前に復習するタイミングを逃しているだけです。これを防ぐ方法が、間隔をあけて何度も思い出す「分散学習(間隔反復)」です。一夜漬けよりも、少ない総時間で記憶が長持ちすることがわかっています。
「いつ復習するか」をアプリが肩代わりする
分散学習が効果的だとわかっていても、紙の参考書では「どの用語を、いつ復習すべきか」を自分で管理しなければならず、これが独学最大のハードルになります。暗記アプリは、間違えた用語を自動でくり返し出題してくれるため、この復習スケジュールの管理を丸ごと肩代わりしてくれます。学習者は「今日の数分を解く」ことに集中するだけで、効率のよい反復が自然に回り続けます。さらにスマホなら、1日5分を1回ではなく、朝・昼・夜と分けて積み上げる「マイクロラーニング」も無理なく実践できます。
スキマ時間で用語を覚えるなら暗記アプリ「単語なう」
単語なうは、資格や試験の用語を「見て覚える」ことに特化したiPhone向けの暗記アプリです。宅建をはじめ、TOEICや英検などの単語・用語を、カードをめくる感覚でテンポよく学習できます。机に向かう時間がとれなくても、通勤電車やちょっとした待ち時間で気軽に進められるのが特長です。

単語なうの3つの特長
- ① 用語と意味を見て〇×で判定するだけ
カードに表示される用語と意味を見て、自分が「合っていた」か「違った」かを〇×で答えます。一問あたり数秒で進むので、リズムよく大量の用語に触れられます。 - ② 間違えた用語は自動でくり返し復習
「×」をつけた用語は、復習モードで自動的にくり返し出題されます。苦手な用語だけを効率よくつぶせるので、ムダな反復がありません。 - ③ 宅建・TOEIC・英検など資格別に収録
宅建の用語をはじめ、複数の資格・試験の単語を分野別に収録。いまの学習に必要なデッキを選んで、その日の気分に合わせて進められます。
宅建学習にどう役立つ?
宅建の用語は、一度読んだだけではなかなか定着しません。単語なうなら、この記事で紹介したような頻出用語を、スキマ時間に何度も「見て・判定して」を繰り返せます。間違えた用語は自動で復習に回るため、参考書を最初から読み直す手間もかかりません。「参考書での学習+アプリでの反復」を組み合わせることで、用語の暗記がぐっと楽になります。
「単語なう」で得をするのはこんな人
単語なうは、次のような「まとまった勉強時間を取りにくい人」ほど効果を実感しやすいアプリです。自分に当てはまるか、チェックしてみてください。
- 働きながら独学で宅建を目指す社会人
平日に机に向かう時間がほとんど取れなくても、通勤電車や昼休みの数分が学習時間に変わります。「忙しくて勉強が続かない」を、仕組みで解決できます。 - 家事や育児の合間に勉強したい人
一問あたり数秒で進むので、細切れの時間でも一語でも前に進められます。腰を据えて参考書を開けない日でも、学習をゼロにしないで済みます。 - 参考書だと三日坊主になりがちな人
〇×で答えていくテンポと、間違いがつぶれていく手応えが、続けるモチベーションになります。「やる気が出ないと続かない」タイプの人ほど、習慣化の効果が大きいです。 - 通学・通勤時間が長い学生や受験生
毎日の移動時間を、まるごと用語暗記の時間に変えられます。塵も積もれば、試験までの数か月で大きな差になります。 - 直前期に苦手な用語だけ詰めたい人
間違えた用語が自動で復習に回るため、弱点だけを集中的につぶせます。試験前の限られた時間を、もっとも効果の高い復習に使えます。
逆に言えば、「勉強時間が足りない」「覚えてもすぐ忘れる」という悩みを持つ人すべてに、単語なうは効きます。空いた数分を得点力に変える習慣を、今日から始めてみてください。
iPhone対応/基本無料でご利用いただけます。
用語を使った宅建学習の進め方
- まず用語をインプット:この記事の30語のように、頻出用語の意味をざっと頭に入れます。
- アプリで反復:単語なうで毎日数分、用語と意味を〇×で確認し、記憶を定着させます。
- 過去問で確認:用語が頭に入った状態で過去問を解くと、選択肢の正誤を判断しやすくなります。
- 間違えた用語に戻る:過去問で迷った用語は、アプリの復習でもう一度つぶしておきます。
よくある質問
宅建の用語はどのくらい覚えればいい?
まずは本記事の30語のような基礎用語を確実に押さえましょう。そのうえで過去問を解きながら、わからない用語が出てきたら都度覚えていくのが効率的です。最初からすべてを完璧に暗記しようとせず、頻出語から優先的に固めるのがおすすめです。
アプリと参考書、どちらで勉強すべき?
両方の併用がおすすめです。参考書でじっくり理解し、アプリでスキマ時間に反復する、という役割分担にすると、限られた時間でも効率よく学習を進められます。
まとめ
宅建合格の近道は、頻出用語の意味を早い段階で固めてしまうことです。まずは今回の30語から押さえ、過去問演習と並行して語彙を増やしていきましょう。スキマ時間の反復には、暗記アプリ「単語なう」をぜひ活用してみてください。「見て・判定して・復習する」のくり返しで、用語の暗記がもっと手軽になります。
